ピアノの先生が発表会で講師演奏として弾くことについて

2010年02月10日
この記事は、過去のいくつかの記事を再編集して、保存版として公開しています。

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発表会でピアノの先生がプレッシャーに感じるものに、講師演奏があります。
生徒さんのお手本となるような演奏をする、みたいなものでしょうか。
生徒さんにとっては、またご家族にとっても、自分の先生がどんな風に弾くのか興味シンシンなのだと思います。

でも。。。ピアノの先生にとっては、けっこうプレッシャーだったりします。
ステージでピアノを弾くことは、ピアノの先生であれば、それこそ山のように経験をしています。音高や音大では毎学期、毎年ピアノの試験があって、「はい、あなたのピアノは●●点」と露骨に点数がつけられますし、コンクールでも、点数で順位が変わります。

そのため、単にステージで弾くだけなら、普通の緊張だけで済むのです。・・・しかし、発表会で講師演奏として弾く場合は、メンタル的にかなり違います。自分に変なプレッシャーをかけてしまうことがあるんですよね。

自分の演奏を聴いて「うちの子のピアノの先生って、そんなに大してうまくないんだ、って思われたらどうしよう・・・」
また、複数のピアノの先生と発表会をしますと、それぞれの先生がソロで弾くので、「私の先生より、あっちの先生の方が上手だった、って言われちゃったらどうしよう・・・」など。

そもそも、普段のレッスンで色々と生徒さんに指摘をしている手前、「先生って、レッスンで色々言うわりに、こんな程度の演奏なんだ」なーんて思われたら、終わりだったりしますし。

そんな思いを悶々と感じながら、ピアノの先生になりたての数年は、発表会の舞台に上がっていました。

ピアノの先生として発表会で講師演奏をした時に、生徒さんのお父様が、私の演奏をビデオで撮って下さったことがありました。「先生の演奏だから、子供の演奏と一緒にビデオに撮ったんです!」なんて言われた時には、もうどうしようかと思ったくらいです。

特に最初のときは、つい半年前まで、単なるピアノ科の学生としてピアノを習っていた身で、当然演奏する時も、そんなスタンスで弾いていたわけです。それが、こうしてピアノの先生という仕事を始めて、ピアノの先生として演奏するなんて。。。そのことの意味を考えさせられた瞬間でもありました。

そして、いつの頃だったか記憶がないのですが、何かの拍子にふと気が付きました。
今まで自分が生徒として発表会に参加したり、他の発表会を聴きに行って周りを見ると、実はあまり熱心に聴いている感じではない方も結構いるんですよね。よく見ると、すやすや~という方もいたりしますし。

しかし、ピアノの先生としてピアノを弾くことは、会場のみなさんがいい意味で期待をしてくださっているのです。実際に、生徒さんを始め、そのご家族、はたまた親せき、ご友人の方まで、「先生、今年は何を弾くのですか?」とか「毎年、先生の演奏を楽しみにしているんです!」と色々とおっしゃっています。そして、ある時、ふと気が付いたこととは。。。

「自分のピアノ演奏を楽しみにしてくださる方がいて、期待をしてくださることは幸せなことなんだ」

ということです。

私は演奏のプロでもないし、単なる?!ピアノの先生なだけなのに、こうして毎年楽しみにして下さる方がいるということはスゴイことだなあと思うんです。これはピアノの先生になって、講師演奏という立場で演奏をして、初めて気づいた感覚ですね。
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